ども!
節約投資家のぱんだマンです。
今回は毎月公開している中国株ETFの定期報告回ですが、その前に個人的に最近気になることを一つ。
先日、アリババ創業者のジャック・マー氏が東京大学の研究組織「東京カレッジ」の客員教授に就任したことが発表したんですが、私これめちゃくちゃ羨ましいんですよね。

マー氏は「持続可能な農業と食料生産」について助言や支援を行うらしいんですが、そんなことよりあのジャック・マーと話せることが羨ましい!
ジャック・マーといえば、少年時代はいじめられっ子で学生時代は劣等生、就職活動では30社以上落ち、自分で40社以上起業しても悉く失敗した苦労人。
それでも決して諦めることなく突き進み、たった一代で巨大ネット企業のアリババを築きあげた稀代の傑物です。
Never give up. Today is hard, tomorrow will be worse, but the day after tomorrow will be sunshine.
決して諦めるな。今日は厳しい、明日はもっと辛い。しかし明後日には晴れ間が待っている。
この言葉はそんな彼の生き様が凝縮したもので、私自身も辛い時に言い聞かせるほど気に入っています。
東京カレッジの学生さんがどんな話を聞くのかは分かりませんが、その話の断片でも公開されると嬉しいですね。
それでは今月も中国株に投資した結果をご報告します。
このブログでは、米国株インデックスメインのリスクヘッジとして中国株ETFに積立投資した結果を毎月公開しています。
現在の中国株は政治不安によるカントリーリスクで割安になっているものの、そのポテンシャル自体はかなり高く、中長期的には米国・米ドルの覇権国・基軸通貨の地位に取って代わる可能性があると私は思っています。
なんで一応、米国の覇権が崩れた場合の備えとして資産の一部を中国株にしています。
中国株への長期投資を考えている、もしくは少額でも中国株に投資したいと考えている人がいましたら参考にしてください。
積立設定と投資方針はこんな感じです。
投資金額:約3万円/月 利用証券会社:SBI証券 投資期間:31ヶ月 投資方針:ポートフォリオの3.3%まで積立投資 投資銘柄:中国のトップ民間企業に分散投資できる米国ETFの「CXSE」
米中の対立が緊張化して株価は下落へ

まずはCXSEの株価の動きですが、この1ヶ月のパフォーマンスは▲4.7%と下落しました。
これは中国の不動産市場の回復が予想以上に遅れていることに加え、米中の緊張が高まったことで地政学リスクが再認識されたことが大きいかと思います。
特に後者の米中摩擦は悪化の一途を辿っていて、米上場の中国株に関しては4月だけで1000億ドル(約13兆4000億円)の時価総額を失ったようです。

中でもこれら3つが今はホットな話題です。
- TikTok規制問題
- 台湾問題
- 半導体関連の輸出規制
TikTokの規制問題は今月17日、米国のモンタナ州で初めて「TikTok禁止法」が成立したことによるもので、中国外務省は民間への不当な弾圧として停止を求めています。
モンタナ州が禁止した理由としては、アプリ利用者の個人情報に対して中国共産党がアクセス権を持っているとし、その手から州民を守るために法案を成立させたとのこと。
これから各州に広がる恐れもありますし、そもそも以前より米政府は安全保障上の理由によりTikTokを運営する中国企業バイトダンスにTikTok事業の売却を要求していましたから、ここからどうなるか見ものです。
台湾問題に関しては先月29日に台湾の蔡英文総統がニューヨークを訪れたこと、それから米台の経済貿易関係の連携強化が合意されたことについて中国側が激しく非難していました。
米国は最近なにかと理由をつけては台湾に接近し、経済面でも安全保障の面でも急速な関係強化を推し進めていましたから、これも中国側を反発させる理由になったと思います。

特にヤバいのは半導体関連の規制合戦

最後の半導体関連の輸出規制については、おそらくCXSEの株価に一番影響している問題なので詳しく解説します。
まず半導体はハイテク産業の基盤とも言えるもので、最先端技術には不可欠な代物です。
そしてCXSEの構成銘柄の大部分はそのようなハイテク産業ですから、最先端の半導体は必ず使われています。
例えば、冒頭紹介したCXSE構成第一位のアリババ。
アリババのクラウドコンピューティングシステムには大量のインテル製・エヌビディア製の半導体が使われていますし、最近発表した中国版チャットGPT「通義千問」にもそれら半導体が使われています。
そんな重要な半導体ですが、2022年10月から米政府は輸出管理規制を強化し、先端半導体の技術や製造装置、関連人材について中国との取引を事実上禁じました。
さらに米国は半導体製造装置に独自の技術を有する日本とオランダにも輸出規制に同調するよう求め、2023年1月27日には米国・日米・オランダの3か国は、先端半導体製造装置の一部の対中輸出制限で合意。
これによって主要サプライヤーである東京エレクトロンやニコン、ASMLホールディングスを擁する日本とオランダを加えた多国間の半導体製造に関する対中包囲網を作り、製造能力を上げようとしていた中国の機先を制しました。

これに中国は猛反発。
4月4日のWTOの物品貿易に関する理事会で「世界のサプライチェーン(供給網)の安定を破壊する行為とし、世界貿易機関(WTO)が調査すべきだ」と問題提起までしています。
そして5月21日、中国政府は規制を主導した米国に対し、米半導体大手「マイクロンテクノロジー」の製品への規制を発表。

半導体関連の規制で苦しめられてきた米国についに報復しました。
このように
- CXSEの構成銘柄の多くは半導体とは切ってもきれない業界なこと
- 米中の対立が互いに規制をしあうほど激化してきたこと
これらの影響で投資家からは売りが先行し、CXSEの株価は下落したんだと思われます。
米中がこんな状態ですから、現時点での投資状況も悪化。
米ドル建てで▲33%、金額ベースだと2,720ドルもしくは23万円の含み損となっています。


中国株投資家にとってまさに冬の時代ともいえるほど、相場環境は良くありません。
ですが明後日には晴れ間が待っていることを信じて、今はひたすら投資し続けようと思います。
少しでも皆さんの投資の参考になると嬉しいです。
それではまた次回!
have a pandaful day
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