ども!
節約投資家のぱんだマンです。
今回はポートフォリオのリバランスについて私なりの意見を紹介したいと思います。
というのも最近、米国S&P500インデックスと新興国株式インデックスの2つに均等に投資している友人が、『米国株式のリターンが良いのでリバランスせずこのまま運用する』と言っていました。
もちろん、このやり方が間違っているわけではありません。
現にここ10年は米国株こそ最強の投資先で、この10年リバランスせずに米国株に集中投資した人はまさに勝ち馬に乗った投資家です。
なので『ボラティリティがいくら高くなってリスクが上がっても大丈夫』という鬼メンタルな人はリバランスは不要です。
しかしここで一つ言いたいのはリバランスの重要性です。
それを知ってからでも遅くはないのではないでしょうか。
果たして本当にリバランスせずに偏ったままのポートフォリオでいいのか。
なにかマズいことはないのか。
相場が絶好調だからこそ、そこを紹介したいと思います。
リバランスの2つのやり方とメリット・デメリット

まずリバランスには2つのやり方があります。
- 値上がっている方を売却して、売ったお金で下がっている方を買い増す
- 毎月の積立額を調整して決められた比率に戻す
どちらも正しいですが、それぞれメリットとデメリットがあります。
まずは一つ目のリバランス方法ですが、メリットは自分の目標とする比率に簡単に合わせられることです。
値を上げて利益を出している銘柄を売却して、利益分を下がっている銘柄に分ければいいだけですから簡単ですね。
利益も損失もきっちり分けっこです。
しかしデメリットとして確定した利益には税金が取られてしまいます。
売却益では投資信託でも米国ETFでも個別株でも国内課税20.315%がかかります。
これではリバランスが簡単でも資金効率が落ち、資産の拡大スピードも遅れてしまいます。
簡単に言えば「せっかくお金が働いて稼いできたのに、その20%超を取られるから資産がなかなか大きくならない」ということです。
二つ目のリバランス方法のメリットは、課税を先送りできる点にあります。
当たり前ですが売却していなければ利益はなく、課税もされません。
なので複利を最大限活かすことができます。
複利のパワーは今更説明するまでもないでしょう。

デメリットは運用額が増えれば増えるほど、リバランスに時間がかかることです。
特に投資というのは短期トレードでもない限り数年、数十年単位で行うものです。
そしてそれだけの期間投資を行なっていれば、運用する額もそれなりになってきます。
そうなるとたった数%のリバランスでも多額のお金が必要になります。
場合によっては片方だけにひたすら投資するハメになるかもしれません。
このように運用額によっては毎月の積立だけではリバランスに時間がかかることもあります。
リバランスのジレンマ

リバランスというのは、下落している銘柄をある意味ナンピン買いするわけですから、イケイケガンガンに成長する銘柄には必然的にあまり投資できません。
なぜなら売却してリバランスするやり方では、せっかく伸びている分野を売却しなければなりません。
積立額で調整するやり方では、差が大きくなればなるほど伸びている分野に投資する余力がなくなります。
このようにどちらもマイナス部分に補填するため、プラス部分に投資をして更なる利益を狙うことは難しいんです。
これが合っているかどうかは個人の投資方針によって決まりますが、リスク管理として考えると合理的だと思います。
なぜなら、そもそもリバランスの目的はリターンを最大化させるのではなく、自分が決めたリスクの範囲内で最大のリターンを目指すことだからです。
小事に拘わりて大事を忘れるな
(目先の小事にこだわって肝心な大事を忘れてはならない)
リバランスせずに投資を続けることはリターンを最大化できる可能性がある一方、自分が当初決めたリスクの範囲を超えてしまう危険があります。
そして後者の方がはるかに問題です。
投資をしているうちに『自分はもう少しリスクを取ってでもリターンを狙いたいな』という気持ちで投資方針とポートフォリオの比率を変更するのはいいんです。
リスクを承知の上ですから。
しかし『取れるリスクは以前のまま、でもリターンを最大化したいからリバランスを怠る』
これは危ないです。
いつか自分のリスク許容度を超えてしまう事態が起きてしまいます。
定期的なリバランスこそ、安心して投資を続けられる源泉になる

投資をしていると時に優しく、時には鬼のように厳しい相場があります。
しかしどのような相場環境になっても折れない鋼のメンタルこそ、投資を成功させるのに必要な素養です。
なので予想外の相場でも慌てふためかないようしっかりリスク管理しましょう。
これはリターンを狙いたい人、安定した成果を求めたい人、そこそこのリターンでいい人、全てに共通する事柄です。
なぜなら繰返しになりますが、リバランスは自分が決めたリスクの範囲内で最大のリターンを目指すことだからです。
一つ例をだします。
- Aさんはリスク資産を80%、無リスク資産20%
- Bさんはリスク資産20%、無リスク資産80%
皆さんはどちらが危ないと思いますか?
単純にリスク資産の多寡で決まるならAさんですよね?
ですが以下の条件が付け足されたらどうでしょうか。
- Aさんは自分のポートフォリオのリスクを承知しているので、ハイリターン狙いですが定期的にリバランスを行なって自分のリスク許容度を超えないようしている。
- Bさんはリスク資産が20%なのをいいことにリバランスはせず、リスク資産が2倍の40%になって喜んでいる。
この状態でリーマンショックやコロナショックのような相場が来たら、どうなるのかは想像に難くないですよね。
このように定期的にリバランスすることで自分の決めたリスクの範囲内で運用することができます。
そこに『ハイリターン狙い』だとか、『債券多めだから安全』ってことはありません。
リスクの高低関係なく、自分が決めた配分を守るようにリバランスを行いましょう。
もっと言えば、自分が望むようなリターンと耐えられるリスク範囲を決めた上で投資をしましょう。
今回は以上です。
それではまた次回!
have a pandaful day
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