ども!
節約投資家のぱんだマンです。
ネットの海でお得情報を探していると、興味深い記事を見つけました。
なんとこの電気代が高騰しているご時世に、毎月10,000円まで電気代をタダ(無料)にしてくれる新電力ができたとか。

仮にこれが本当ならとんでもなくお得になりますし、私なんて1年のうちほとんどが無料になっちゃいますよ。
そこで今回はこの怪しさ満点な新電力について、
- どんな会社がやっているのか
- 利益はどこで出しているのか
- 本当に無料になるのか
- 落とし穴はないのか
などなど、私が調べて判明したことを紹介しようと思います。
タダ電について

まずタダ電という新電力は、株式会社エスエナジーという2020年に設立された比較的新しい会社が運営しています。
代表取締役は山根絵里菜さんという方で、会社の事業内容は「新しいエネルギーサービスの企画・開発・運営」だそうです。
タダ電以外にも
- でんきを使うほどビットコインが貯まる「ビットでんき」
- 移動してマイルを貯めるほど電気代が安くなる「マイルでんき」
- 毎月の電気代の5%がLGBTQ支援団体へ寄付される「LGBTQでんき」
など複数の新電力を近々立ち上がるようで、一人一人のニーズや価値観に合わせた付加価値を電力につけて販売している感じですかね。
タダ電の料金体系は、めちゃくちゃシンプル。
毎月の電気料金(電力料金単価+燃料費調整額+再エネ賦課金)が1万円以下なら無料。
1万円を超えたら、超えた部分に対して利用量に応じた支払いが発生します。

このような格安プランが提供できる仕組みとしては、
- 加入者が利用するアプリ内での広告配信
- 電気を1万円以上使ってしまったユーザーから頂く料金
これらで利益を出しているようです。
申し込みはタダ電アプリ(Androidは現在準備中)から簡単にできるようで、気になる電気の質も東京電力PGや関西電力送配電等を使用しているため大手電力となんら変わりません。
格安新電力にありがちな契約年数縛り・解約金の支払いもないようですから、適切な利用をすればかなりお得になりそうです。

注意点・落とし穴はないのか?

ではタダ電に落とし穴はないのか?
そんなことは残念ながらありませんし、結論から言うと一人暮らし以外の家庭にはオススメできません。
というのもタダ電の1kWhあたりの料金は74.31円(電力量料金単価+燃料費調整額+再エネ賦課金)と、大手電力会社や他の新電力と比べてかなり割高です。
特にこのうち65円を占める電力量料金単価は、他社と比べて約2倍も高いです。

これでは単純計算で毎月134kWhまでしか1万円以下にならない(無料で使えない)ですし、これを超すとものすごいスピードで料金が高騰していきます。
ちなみに一人暮らし世帯の平均的な電気使用量が月150〜200kWh、二人世帯が月300〜400kWh程度と言われていますから、平均的に使った場合の電力量料金はこうなります。
電気使用量\電力会社 | タダ電 | 東京電力 |
---|---|---|
〜134kWh | 無料 | ¥4,112 |
150kWh | ¥1,040 | ¥4,698 |
200kWh | ¥4,290 | ¥6,528 |
300kWh | ¥10,790 | ¥10,188 |
400kWh | ¥17,290 | ¥14,257 |
綺麗に200〜300kWhの間に損益が反転する分岐点がありますから、電気の使用量が増える二人世帯以上の場合は損する可能性が高いです。
またこの数字には燃料調整額と再エネ賦課金を入れていないんですが、燃料調整額も他社と比べると少し高いのでさらに差は開くと思います。
ですので個人的な感覚としては、1年を通して200kWhあたりで生活できる人以外は向いていないですね。
さ、ら、に、例え200kWh程度で抑えられたとしても、タダ電は政府が行っている「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の対象事業者にはなっていません(2023年6月1日時点)
つまり8月までは1kWhあたり7円、9月は1kWhあたり3.5円の値引きが受けられないということですから、それらを加味してもタダ電に魅力がある場合でないと難しいと思いますね。
まとめ

1万円まで電気代が無料になる「タダ電」いかがでしたか?
個人的には結婚する前の一人暮らし時代ならフツーに利用してましたね!
当時はテレビもない狭い1DKの暮らしだったので、多分1年のうち10ヶ月は無料にできそうです。笑
ですが、二人暮らしの今はちょっと厳しいですね。
電気を使い過ぎてしまった時が怖いですし、仕事が忙しい今の状況で急にサービスが改悪されても気づかずそのまま割高な料金を支払続けるとかもありそうですし。
それにタダ電のビジネスモデルは無料で使うユーザーが増えるほど事業が厳しくなるので先が見えないんですよね。
認知度を高めて集客するためにこんな大胆なサービスを始めたのは分かりますが、集まる客のほぼ全ては電気代を無料にするために契約するわけです。
それをアホほど電気を使う家庭と広告配信からの収益で賄う。
さすがにこんなビジネスモデル厳しいでしょう。
数ヶ月後には改悪もしくはサービス停止を発表しそうですよ。
まぁ、それを知った上で無料にできそうな人はぜひご利用ください。
うまく利用すれば間違いなく電気代を安くできますし、今月から値上げされる電気代を帳消しにできるかもしれませんからね!

それでは今回は以上です。
また次回!
have a pandaful day
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