ども!
節約投資家のぱんだマンです。
今回は前回紹介した米国11セクターのうち最も人気の3セクターを色々組み合わせて、「よりハイリターン狙いのポートフォリオ」と「より安定したリターン狙いのポートフォリオ」を作成してみようと思います。

使用するセクターとETFは以下の3つです。
- XLK(情報技術)
- XLV(ヘルスケア)
- XLP(生活必需品)
今回は運用実績が長いステート・ストリート社のETFで揃えましたが、これから投資するなら経費率が低いバンガード社のETFがいいと思います。
一体どんなポートフォリオができるか、私も楽しみです(^ ^)
今回はあくまで資産のメインをS&P500にしている人で、プラスアルファの投資を考えている想定なので、S&P500の割合は50%に固定しました。
気になる人は自分なりの比率でやってみてください。
これが皆さんの投資戦略の一助になれば嬉しいです。
それではいってみましょう♪
ハイリターンを狙いたい人

『リスクを多少受け入れてでも、リターンを増やしたい』という人はXLK(情報技術)とXLV(ヘルスケア)で固めるのがいいと思います。
というのも情報技術セクターであるXLKは、ここ10年最強のハイテク銘柄ばかりが揃っていて、これからもAIやクラウド、ロボットなど期待できる分野が豊富にあります。
価格のブレ(リスク)は大きいですが、間違いなく今後も伸び続けるでしょう。
そしてヘルスケアセクターであるXLVは、1957年~2012年のセクター別リターンでは1番の実績を誇り、不景気にも比較的強いセクターです。
なのでこの2つのETFを保有するのが一番だと思います。
保有割合は以下の3パターンにしました。

ポートフォリオ1がS&P500を50%にXLK(情報技術)とXLV(ヘルスケア)を25%ずつ。
2がS&P500は50%にXLK35%のXLV15%(情報技術多め)です。
3がS&P500は50%にXLK15%のXLV35%(ヘルスケア多め)です。
そしてこちらが1999年1月から現在までのチャートです。

あまり変わらないように見えますが、最終的な評価額(Initial Balance)、年間の平均成長率(CAGR)、標準偏差(Stdev)、最大下落率(Max. Drawdown)、シャープレシオ(Sharp Ratio)など全てにおいてポートフォリオ3(ヘルスケア多め)が優秀です。
リスクも低くリターンも高いまさに理想的なポートフォリオだと思います。
ちなみに2010年からの11年間を比べると、ハイテクブームに乗ったポートフォリオ2が勝りました。
しかし11年では一過性のブームと捉えられますし、個人的には長期なものほどリターンは収束するので長期間のデータの方が信用できると思います。

資産を守りたい人

もしあなたが『リターンはそこそこでいいからリスクを抑えたい』、もしくは『年齢など投資できる期間が短い』というなら、XLV(ヘルスケア)とXLP(生活必需品)で固めるのがいいと思います。
ヘルスケアセクターは先ほど言ったようにリターンも狙えつつ、標準偏差も低いです。
そこにさらに標準偏差が低く最大下落率も小さい生活必需品セクターは、鬼に金棒の安心感があります。
ちなみに生活必需品セクターも平均リターンはS&P500より高いので、稼げないわけではありません。
保有割合は先ほどと同じです。

ポートフォリオ1がS&P500を50%にXLP(生活必需品)とXLV(ヘルスケア)を25%ずつ。
2がS&P500は50%にXLP35%のXLV15%(生活必需品多め)です。
3がS&P500は50%にXLV35%のXLP15%(ヘルスケア多め)です。
そしてこちらが1999年1月から現在までのチャートです。

リスクを極力減らしたいなら選ぶべきは、ポートフォリオ2(生活必需品多め)です。
最終的な評価額(Initial Balance)は少ないものの、標準偏差(Stdev)、最大下落率(Max. Drawdown)が低く安定しています。
しっかり生活必需品セクターがディフェンシブセクターとして機能している証拠ですね。
ちなみに2010年からのここ11年間は、標準偏差は低いものの最大下落率は一番高かったです。
この期間はコロナ対応のためのロックダウンがされて、生活必需品も満足に購入できない環境でしたので、個人的には例外だと思います。

S&P500のみと比較

それでは最後に今まで出た『リターンを狙いたい人』用のポートフォリオ3(情報技術15%とヘルスケア35%)と『資産を守りたい人』用のポートフォリオ2(ヘルスケア15%と生活必需品35%)を、S&P500単体と比べてみましょう。
期間は同じく1999年1月から現在までのチャートです。

青が『リターンを狙いたい人』用で、赤が『資産を守りたい人』用、黄色がS&P500単体です。
これを見ると明らかにS&P500にのみ投資するより組み合わせたポートフォリオの方が最終的な評価額(Initial Balance)、年間の平均成長率(CAGR)、標準偏差(Stdev)、最大下落率(Max. Drawdown)、シャープレシオ(Sharp Ratio)全てが優秀です。
他のセクターがどれだけ足を引っ張っているのかが分かりますね(^_^;)。
まぁ、1番にはなれないけどビリにはならないで済むのがインデックス投資ですから、そこは致し方ありません。
まとめ
S&P500と各セクターETFを組み合わせて投資する方が、S&P500にのみ投資するよりリターンも高くリスクは低い最良の結果になりました。
しかしこれを達成するには米国ETFを購入する費用(為替コスト、売買手数料)やリバランスする手間などが必要で、万人にオススメできる方法ではありません。
なのでその手間を払ってでもリターンを狙いたい、もしくは安定性が欲しいという人のみこの方法を利用するのがいいと思います。
今回の検証が皆さんのお役に立てば嬉しいです。
それではまた次回!
have a pandaful day
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