ども!
節約投資家のぱんだマンです。
「異次元の少子化対策」を掲げる岸田首相ですが、その財源を何にするかでかなり揉めています。
先月31日に発表された「少子化対策のたたき台」では社会保険料を引き上げる検討に入ったと報道がありましたが、今月12日の衆院厚生労働委員会で首相自ら『特定の財源を念頭に置いているものではない』と否定しました。
しかし、その際『社会全体が広く負担する視点も重要だ』と述べたことから今度は消費税の引き上げ懸念が広がり、どっちにしろ我々現役世代の負担は増えることになりそうです。

これを裏付けする形で、同日に立ち上げられたこども家庭庁初代長官に就任した渡辺由美子氏も社会保険や税を少子化対策としての安定財源とする旨を述べていますので、今後さらなる締め付けが我々を待っているかもしれませんね。
ちなみに社会保険料で賄うとした場合、現状から5%上乗せすると年収600万円の会社員はトータル100万円超の天引きが税金とは別に発生するという試算もあります。
これは今より手取りで年30万円、毎月2万5000円も少なくなる計算ですから酷いなんてもんじゃないですよ。

というか記事を読んで改めて思ったんですが、現行の負担率
- 健康保険料率6%
- 介護保険料率0.91%
- 厚生年金保険料9.15%
- 雇用保険料0.5%
の合計15.66%って地味にやばくないですか(都内、40歳以上、一般事業の場合)
会社負担分を本来自分が給与として貰えていたとすると31.67%ですからね。
給料が3割超増えたら生活かなり楽になって子供も考える家庭がかなり増えるだろうに、どうしてこうも真逆の政策をとるんですかね。
それでいて政府が打ち出した少子化対策が「少子化」よりも「子育て支援」に着眼したものばかりなんですから。

少子化問題の根本的な原因である現役世代の貧困化に関しては一切解決する気が見えません。
お金がないから結婚にも出産にも育児にも消極的になる。
こんなこと自明の理なのに、さらに現役世代に負担を強いていては少子化がむしろ加速すると思うのは私だけでしょうか。
政府の方にはこの認識のズレをどうにかして正して頂きたいものです。
ちょっと愚痴ばかりになってしまいましたが、ここで改めて社会保険料の推移を見てみましょう。
こちらは令和3年までのデータになりますが、社会保険料に含まれるいずれの保険料も年々上昇しているのが分かると思います。

社会保険料の使い道は約76%が年金と医療に使われていますから、高齢者人口がピークを迎える2042年まではおそらく下がることはないでしょう。
現時点でも現役世代からの社会保険料だけで賄えず、全体の40%程度は税金を投入して支えているぐらいですからね。
社会保険料の恐ろしいところは強制的に天引きされるが故に、負担感を薄く感じてしまうことだと思います。
特に世の中の大多数は自分の財布から政府が直接お金を取ることには強い拒絶反応を示しますが、財布に入る前のお金を取ることに関してはそこまで拒絶感を出しません。
実際は年収900万円ぐらいまでは所得税と住民税を合わせた額よりも社会保険料の負担額が高く、ゴリゴリ可処分所得を削っている1番の原因なんですけどね。
年収 | 所得税+住民税 | 社会保険料 | 手取り |
---|---|---|---|
300万円 | 6+12=18万円 | 43万円 | 240万円 |
400 | 9+18=27 | 57 | 317 |
500 | 14+24=38 | 72 | 390 |
600 | 18+31=49 | 86 | 466 |
700 | 32+38=70 | 101 | 530 |
800 | 47+45=92 | 113 | 595 |
850 | 56+50=106 | 116 | 629 |
900 | 65+54=119 | 118 | 662 |
950 | 75+59=134 | 121 | 696 |
会社員の場合、使える経費や控除が少ないですからここを狙い撃ちされると本当どうしようもないのも辛いところ。
そして何とか反対の意を選挙で示そうとしても、数が多くて選挙に行きまくる老後世代にとっては消費税増税より社会保険料引き上げの方が影響は少ないですから、ここも現役世代には完全に不利なんですよね。
政治家はやっぱ将来のことよりも目先の選挙の行く末が気になりますから。
まぁ、そんな絶望的な状況ではありますが、我々現役世代が行動しなければやっぱ何も変わりません。
世代間で一票に格差があろうと、どうにかしたいなら選挙に行くしかありませんから。
そして自分自身でも節約や投資で少しずつ資産を増やしていく。
どんな状況になろうと、この考えが重要だと思います。
また私たちのお給料に直結するニュースがあったらお知らせしますね。
それではまた次回!
have a pandaful day
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