ども!
節約投資家のぱんだマンです。
最近、バランスファンドについて考える機会があったのですが、『バランスファンドって新NISAには向かないよな〜』とふと思いついてしまいました。
中でも投資家にとって心地よいリスクバランスと言われる株式50:債券50のポートフォリオ(いわゆるカウチポテトPF)のような一つのファンドで完結されているものなんか最悪なんじゃないかと。
具体的な銘柄で言えば
- SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)(まるっと米国)
- 楽天インデックスバランス(均等型)
どちらも超低コストで株式と債券に一括で分散投資できることから純資産を急増させている人気ファンドですが、個人的にはこれら含めバランスファンドは新NISAで投資するべきではないと思います。
そこで今回は『なぜバランスファンドは新NISAには適さないのか』を紹介しようと思いますので、バランスファンドに投資しようと考えている方は参考にしてください。
非課税枠の無駄遣いでその後のリターンは悪化する

早速結論からいきますが、私が問題視しているのはバランスファンドで新NISA枠を埋めた後の分の税引き後リターンの低さです。
新NISAでは生涯投資枠が1800万円と定められている特性上、「この枠をいかに効率的に使うか」が資産を最大化させる上で最重要なポイントになります。
そして上記のようなバランスファンドで生涯投資枠を全て埋めた場合、期待リターンが低い債券で50%(900万円)も非課税枠を埋めることになります。
これは正直かなり勿体無くないでしょうか?

例えば、同じ1800万円を運用するにしても
- 1800万円分のバランスファンドを新NISAで運用
- 900万円分の株式インデックスを新NISA、900万円分の債券インデックスを特定口座
同じ株式50:債券50のポートフォリオですが、後者はまだ900万円も非課税枠が残っています。
つまりまだ残った非課税枠に追加投資できるわけですよ。
1800万円投資した時点で『もう投資は止めて、あとは運用だけでいく!』と決めている人なら問題ないんですが、多くの人はその後も特定口座で投資を続けますよね?
そうなると期待リターンが高い株式インデックスはできるだけ非課税口座でまとめて、リターンは低いけど安定的に成長する債券インデックスは税金がかかる特定口座で積立する方が良いに決まっています。
イメージしづらい人は最終的に自分が3600万円を投資すると仮定してみて下さい。
投資対象は株式と債券に半々で、1800万円の非課税口座が自分にはある。
これで『株式を非課税口座に全額入れずに、債券が混じったバランスファンドを非課税口座入れますか?』ってお話です。
生涯で非課税枠1800万円まで投資できないならバランスファンド一択でも良いんですよ。
でもこのブログを読むような人はそうはならないでしょうから、その先を見据えて株式と債券を別々に投資すべきなんです!
非課税枠を全てバランスファンドで埋めてしまったら、後に残されたのは利益の20%超が税金として持ってかれる特定口座だけですからね。
自動リバランスの罠

また、バランスファンドと手ずからリバランスする「手動バランスファンド(新NISAで株式、特定口座で債券)」ではリバランス時の非課税枠復活に差があることも忘れてはいけません。
バランスファンドではリバランスで保有株式を売って債券を購入したとしても、ファンド内で自動で行われるために非課税枠の復活はありません。
しかし、手動バランスファンドの場合は新NISAで保有する株式インデックスを売却すれば、買付簿価分だけ非課税枠が復活するのでさらに投資できるわけですよ。
これはかなりのメリットになるんじゃないでしょうか?
ちょっと分かりづらいので例で言えば、
- Aさんは1800万円分のバランスファンドを新NISAで保有
リバランスは年に1回自動で行われる - Bさんは900万円分の株式インデックスを新NISAで、900万円分の債券インデックスを特定口座で保有
リバランスは年に1回手動で行う
翌年、株式がそれぞれ20%上昇して債券は変わらなかったとしたら、この2人のファンドの保有割合は株式55:債券45(1080万円:900万円)になります。
この場合、
- Aさんのバランスファンドは自動で株式を90万円分売却して債券を90万円分購入します。
新NISAの生涯投資枠は変わらず0円です(すでに満額投資) - Bさんは手動で株式を90万円分売却して債券を90万円分購入します。
新NISAの生涯投資枠は残り900万円+売った分の買付簿価分(75万円)復活します。
どちらも同じことをしているはずなのに、Bさんは生涯投資枠が買付簿価分だけ復活するのでお得というわけです。

まぁ、株式40:債券60になった場合は債券保有口座が特定口座なので税金分損しますが、単年での成績を長期的に比較してみれば株式の方が勝率は高いですし、勝った時の差も大きいです(上記グラフ参照)
なのでバランスファンドのメリットであるはずの「全て自動でファンド内で行われる」というのはデメリットでもあるわけですね。
ただし、手間は増える

ここまで株式と債券を別々に持つことのメリットだけが目立ちましたが、もちろんデメリットもあります。
それがリバランスや資産管理を自分の手でやらないといけないところです。
バランスファンド最大のメリットの「完全に放置できること」を放棄するわけですから、そりゃ相応の手間がかかりますよ。
まず最低でもNISA口座と特定口座での投資が必要ですし、1年に1回はリバランスしてあげないと自分の理想とするポートフォリオからはどんどん乖離していきます。
定期的にポートフォリオを確認すれば『思ったより値動きするな』って感じるかもしれませんし、値動きに耐えられなくて売却したくなるかもしれません。
そういったデメリットを乗り越えなければ上記のメリットは全て水泡に帰してしまいます。
最後に

今後おそらく特定口座の税率は今より上がるでしょうし、その他諸々の税金もさらに上がって私たち庶民にとってより厳しい環境になっていくでしょう。
それを考えると新NISAは「万人が貧困から抜け出せる希望な糸」なわけで、使い道は大切かつ慎重に考えなければいけません。
バランスファンドは一度購入してしまったら債券部分だけの解約などは当然できませんから、売るとしたら株式部分も一緒の売却となります。
株式の売却はそこまでの複利の恩恵を終わらせてしまうことに繋がり、それは最終的な運用成績に大きく影響してきます。
ゆえに最初から株式で非課税口座は埋め、債券は課税口座で保有する。
この考えがベストだと思いますよ!
今回は以上です。
なにかご質問やご指摘あればコメントください。
それではまた次回!
have a pandaful day
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